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「吉兆味ばなし」(湯木貞一著 暮らしの手帳版)
当代髄一の日本料理店をつくりあげた料理人の「小豆らいふ」
日本の家庭から日本料理がほろびたら、日本料理は世界のどこにもなくなる−。
日本料理の名店の礎を築いた料理人・・・そんなありふれた言葉では語りつくせない、湯木さんの食材へのこだわり。中でもこの本は「家庭料理にもわかりやすく日本料理の基礎を」と生み出されたもの。
「日本料理」の奥深さ、美しさ、季節感、はかなさ、そして愉しみ・・・そんなものがひとこと・ひとことからあふれています。
季節に合わせた旬の素材を選び、その素材の「いのち」をこわさないように一手間をかける。それが日本料理。
それは簡単に見えて、まったく簡単ではありません。素材との対話、試行錯誤、その過程がこの5巻にもわたる「味ばなし」の中で美しく語られていきます。
そんな湯木先生も、もちろん「豆」や「小豆」を愛した一人。
「吉兆味ばなし」から、「男がよろこぶあずき」として語った湯木先生の「小豆らいふ」を、ちょっとだけ紹介させていただきます。
「あずきはたくさんあるけれど、なんだかめんどうくさいと、
このあずきを煮くことが見過ごされているこの頃ですが、
一つ、あずきをたいてみてください。
あずきは女の人だけが召し上がるもの、
と考えておられるのではないでしょうか。
吉兆あたりのお客さまを見ていますと、お酒をあがる人でも、
あっさりした甘さのものはよく召し上がります。
あっさり煮いたあずきなど、想像以上によろこばれる。
これおいしいからもう一つ、ということがありますから、
ご家庭でもあずきを煮ることをおすすめしたいのですが、
やはり、煮きたてでないと、そうはいきませんね。
2、3日まえにしておいても、もつことはもちますけれど、
その日に煮いたのと、3日前に煮いたのとをくらべると、
なるほど、と思われるほどに味と香りがちがいます。
まして、冷蔵庫に入れたりすると、
もう1日でだめになってしまいます。」
どうです?小豆を煮いてみたくなりませんか?
このほかにも、おいしい小豆の煮き方がいろいろ紹介されています。分量、写真などは一切ないんだけど、文章を読んでいるだけで「ごくり」と生唾がわいてきます!
(2006.2.7)
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